オックスフォード大学の有名学部は?|世界屈指の名門の魅力
イギリスのオックスフォード大学(University of Oxford)と言えば、世界ランキングのトップ常連として名高い、そして何世紀にもわたる長い歴史を持つ名門大学です。
4つの専門分野にわたる多様な学部で、世界中から集まる優秀な学生たちが学んでいます。これまでにたくさんの著名人が誕生したオックスフォード大学。
今回は、オックスフォード大学の学部や教育システム、入学方法などに触れて詳しくご紹介します。
【オックスフォード大学】イギリス名門校の概要
オックスフォード大学は英語圏最古の大学と言われており、正確な創立時期はわかりませんが1096年には授業が行われていたという記録が残っています。イギリスにあるもう一つのトップ大学で、同じくカレッジ制を取るケンブリッジ大学とセットでOxbridge(オックスブリッジ)と呼ばれています。
建物としてはBodleian Library(ボドリアン図書館)が有名で、古い伝統があり大英図書館に次ぐ規模を誇っています。校内ではBodleyやBodの愛称で呼ばれています。

教育の特徴
オックスフォード大学では学科単位での講義のほか、Tutorial(チュートリアル)という少人数に分かれての講義(日本のゼミよりさらに小規模なもの)が行われています。チュートリアルではグループワークで課題をこなしたりディスカッションをしたりします。担当のチューターはメンターの役割も果たしており、勉強面や生活面で困ったことがあった時にいつでも頼れる存在です。
オックスフォード大学の学部とは?有名な学部と特徴
有名な学部としてはPPE(Philosophy, Politics, and Economics)という哲学・政治・経済が挙げられます。オックスフォード大学は多くのイギリス首相を輩出しており、その多くがこの学部で学んでいます。またノーベル賞受賞者も多く輩出しています。オックスフォード大学で有名な学部は文系が多く、それと比較してケンブリッジ大学は理系が強いと言われています。
それでは、オックスフォード大学で学べる分野と学部をさらに詳しくご紹介していきますね。
人文学 (Humanities Division)
英文学、歴史学、哲学など人文学の研究で世界をリードするオックスフォード大学。多様性があり自由な学びの風土が可能性を大きく広げ、世界中の研究者や学生が常に注目している分野です。有名なPPE(Philosophy, Politics, and Economics)もこの分野にあり、2020年にオックスフォード大学で100周年を迎えた長い歴史のあるカリキュラムです。
- アジア・中東学
- 古典学
- 英語語学・文学
- 歴史学
- 美術史学科
- 言語学・文献学・音声学
- 中世・現代語学
- 音楽学
- 哲学
- 神学・宗教学
- AI倫理
- アメリカ研究
- 現代奴隷制および人権政策
数学・物理・生命科学 (Mathematical, Physical and Life Sciences Division)
オックスフォード大学では、この分野をMPLS(エム・ピー・エル・エス)と呼んでいます。MPLSでは、気候変動対策やエネルギー開発、がん治療など、現代社会が直面する重要なテーマに注力しています。また、広大なサイエンスパークを活用し、産業界との連携も積極的に進められています。
- コンピュータサイエンス
- 物理学
- 生物学
- 地球科学
- 材料学
- 統計学
- 化学
- 工学
- 数理学生命科学
医学 (Medical Sciences Division)
医学の分野においても大きな影響力を持つオックスフォード大学では、深刻な健康問題にも向き合っています。例えば、マラリア治療薬の安全性確認や、精神疾患患者の体験に関する新たな調査など。これにより、多くの命を救うより良い医療の実現を目指しています。
- 生化学
- 実験心理学
- 整形外科・リウマチ学・筋骨格科学
- 薬理学
- プライマリケア健康科学
- 女性・生殖健康学
- 臨床医学
- 医学
- 小児科学
- 生理学・解剖学・遺伝学
- 精神医学
- 臨床神経科学
- 腫瘍学
- 人口健康学
- 外科科学
- 病理学
社会科学 (Social Sciences Division)
環境問題、貧困、サイバー犯罪、不平等、社会発展など、現代社会が直面する多様なテーマに取り組む分野です。2025年QS世界大学ランキング(分野別)では、地理学・環境学部が世界1位に選ばれました。
- 人類学・博物館民族学
- 経済学
- 政治学・国際関係学
- 社会政策学
- 考古学
- 教育学
- 政府学
- 法学
- 地理学・環境学
- 国際開発学
- 社会学
- ビジネス・経営
- グローバル・エリアスタディーズ
- インターネット研究
オックスフォード大学のカレッジ制とは?
オックスフォード大学というのは実は39個のカレッジの集まりです。それぞれのカレッジが1つのコミュニティーとなっていて、学生寮、食堂、図書館などの施設が入っています。選考も各カレッジによって行われるので、事前にカレッジの特徴について把握しておくことが大事です。
また、各カレッジに所属する形で教員が在籍しており、カレッジ内で生徒たちと食事をしたりイベントに参加したりします。有名なカレッジとしてはChrist Church(クライストチャーチ)が挙げられます。食堂がハリーポッターの撮影地になったのでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
カレッジを選ぶ時には自分が入りたい学部の教員が在籍しているかや、教室までの距離、中心地までのアクセスを考えることをおすすめします。

ロケーション
オックスフォード市の中心地に位置しています。ロンドンからはオックスフォード駅まで直通の電車または市内に何箇所か止まるバスで約1時間半です。1つのまとまった敷地の中に校舎があるのではなく街中に大学の建物が点在しているため、まさに学園都市といった雰囲気が味わえます。中心地にはショップやレストラン、ショッピングモールもあるので生活には困りません。
オックスフォード大学に入学するための条件とプロセス
英国大学への出願ポータルであるUCASから出願をします。日本の高校卒業資格は認められていないため、A-levelやIBといった海外カリキュラム(統一試験)を履修する必要があります。
イギリスでは統一試験の成績によって合否が決まるので、大学ごとの受験はありません。ただ、オックスフォード大学とケンブリッジ大学のみ独自の入学試験を受ける必要があります。また、面接も実施されない大学がほとんどですが、オックスフォード大学含むトップ数校では面接が行われます。
また、留学生はIELTSの成績の提出が求められます。学部により例外はありますが、応募条件はIELTSスコア7.0以上となっています。
学費/奨学金
2025/26年度の年間授業料(学部課程 Undergraduate)
イギリス国内の学生: £9,535
留学生(Overseas): £35,260〜£59,260

※医学部(Clinical Medicine)の授業料の詳細は医学部の「Fees and Funding(学費と資金援助)」ページをご確認ください。
日本人留学生が申請できる奨学金としては主にオックスフォード大学から出ているものと日本の財団から出ているものがあります。近年では柳井正財団や笹川平和財団からイギリスの大学に行く学生が増えており、経済的に正規留学が難しかった家庭も挑戦できるようになりました。
世界ランキング
Times Higher Educationの世界大学ランキングでは2017年から9年連続で1位に選ばれてています。
https://www.timeshighereducation.com
QS World University Rankingsでは2024年、2025年は3位、2022年には1位に選ばれています。学部によってはQSのランキングでも1位を獲得しているところもあります。
https://www.topuniversities.com
オックスフォード大学での学びと未来の可能性
オックスフォード大学は、世界中から注目される最先端の研究と教育の場です。学ぶことは単なる知識にとどまらず、自分自身の成長と未来の可能性を広げる大きなステップに。次の世代を引っ張っていく存在としてグローバルに活躍するための第一歩を、オックスフォードで踏み出してみてください!
オックスフォード大学の公式ウェブサイト: