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【2025年版最新】世界大学ランキング – 評価基準と東京大学の順位を徹底解説

【2025年版最新】世界大学ランキング – 評価基準と東京大学の順位を徹底解説

最新ランキングの注目ポイント

 

<strong>Maki</strong>
Maki

2024年6月にQSから最新の世界大学ランキングが発表されました。

 

私が卒業したインペリアルカレッジロンドンが2位を獲得!そんな嬉しいニュースが飛び込んできたので改めてランキングがどうやって付けられているか調べてみたいと思います。

 

気になる東京大学は前回28位でしたが、今回は果たして何位なのか。2025年版での順位とその理由について見ていきます。

 

ランキングを発表してる団体は主にQSTHE(タイムズハイアーエデュケーション)という2つがあります。どちらもイギリスの団体で、発表を始めた2004年から2009年までは共同でランキングを出版していました。2010年からはそれぞれ独自の方法でランキング付けを始めています。

 

THEの2025年版ランキングは10月に発表予定なので、この記事ではQSから発表された最新のランキングについて解説していきます

 

2024年10月追記: THEの2025年版に関する記事も公開いたしました!

 

 

トップ10にはどんな大学が入ってる?

今回のランキングには約1500もの教育機関が参加しています。その中でTOP10に輝いたのはこれらの大学です。

2025年版QS世界大学ランキング上位20位

今回のランキングには約1500の教育機関が参加しました。トップ20の大学はこのようになっています。

 

1位 MIT (マサチューセッツ工科大学)

2位 インペリアルカレッジロンドン

3位 オックスフォード大学

4位 ハーバード大学

5位 ケンブリッジ大学

6位 スタンフォード大学

7位 ETH チューリッヒ大学

8位 NUS

9位 UCL (ユニバーシティカレッジロンドン)

10位 Caltech (カリフォルニア工科大学)

 

11位 ペンシルバニア大学

12位 UCバークレー (カリフォルニア大学バークレー校)

13位 メルボルン大学

14位 北京大学

15位 NTU

16位 コーネル大学

17位 香港大学

18位 シドニー大学

19位 ニューサウスウェールズ大学

20位 清華大学

 

トップ10にはイギリスとアメリカからそれぞれ4大学がランクインしていて、2024年版と同じ結果になっています。

アジアからはシンガポールのNUS (National University of Singapore)が8位にランクイン。他にはスイス、オーストラリア、中国、香港の大学がトップ20にランクインしています。

 

 


インペリアルカレッジの順位推移


インペリアルカレッジロンドン2012年-2025年のランキング
https://www.topuniversities.com/universities/imperial-college-london

インペリアルカレッジの2012年からの順位推移を見てみると、2015年と2025年で2位を獲っています。2012年以降だと1番低くても9位、必ず10位以内に入っています

 

 

東京大学2025年ランキングと評価の理由

東京大学は前回の28位から少し下がって32位という結果になっています。

 

東京大学2012年-2025年のランキング
https://www.topuniversities.com/universities/university-tokyo

2012年から2025年の順位推移を見てみると、2020年に最高順位の22位を獲っています。今回はそこから10位下がった結果となってしまいました。

 

インペリアルと比べても東京大学の入試は圧倒的に難しいですし、日本ではずば抜けて偏差値の高い大学なのに、なぜランキング上位には入れないのでしょうか

 

各大学の総合スコアを決める9つの評価基準を見ていくと理由が判明しました。東大がトップ10に入らない理由は、3つの評価基準で低い点数を獲っているからです。

 

 


東京大学が低い評価を受けた3つ項目


東京大学の評価内訳
https://www.topuniversities.com/universities/university-tokyo

①論文被引用数


Citations per Facultyという、教員ひとりあたりの論文が引用された数ところで100点満点中57.3点を付けられています。

この理由としては、やはり日本の大学なので日本語で執筆されている論文が多いことが挙げられます。

英語で執筆されていれば世界各国で引用され、このスコアが上がりやすいです。日本だけでなく英語を公用語としない国や地域の大学はどうしても言語の問題で上位に入りにくくなっています

 

 

①外国人教員比率


International Faculty Ratioという外国人教員の比率を測る指数では10.1点というかなり低い点数を付けられてしまっています。

これも同じく言語の問題で、日本語が使えないと日本の大学で教員として働くのは難しいので、しょうがないところではあります。

 

 

①留学生比率


International Student Ratioという、留学生の比率を測る指数でも29.7点という低評価になってしまっています。

東大は日本の大学の中では留学生を積極的に受け入れている方ですが、世界的にみるとその水準はまだまだ低いです。これも、日本語は英語ほどメジャーな言語ではないことが影響しています。

 

 

これらの項目からわかることとして、このランキングの評価基準は英語圏または国際化が進んでいる大学が有利だということです。

 

 

大学のスコアを決める9つの評価基準

大学の総合スコアが高い順にランキングが付けられます。その総合スコアを決めるのは、9つ設けられている評価基準です。

QS世界大学ランキング9つの評価基準(2025年版)

一番総合スコアに対する割合が大きいのが、30%を占めるAcademic Reputation(学術評価)です。次が20%のCitations per Faculty(論文被引用数)、15%のEmployer Reputation(雇用主からの評価)、10%のFaculty Student Ratio(教員:学生比率)と続きます。

 

その他は全て総合スコアの5%にあたります。

 

 


各項目の解説


①Academic Reputation (学術評価)

大学などに送られたアンケート調査などの回答から、アカデミアでの評価を算出します。

QSもタイムズも一方的に大学を評価するのではなく、参加したい大学が毎年データを提出することでランキングに載る仕組みになっています。

 

 

②Citations per Faculty (論文被引用数)

教員ひとりあたりの論文被引用数から、教育機関の規模を考慮した上で研究強度と量を測ります。

 

 

③Employer Reputation (雇用主からの評価)

数千社のグローバル企業からのアンケート結果に基づいた、卒業生に対する評価です。主なランキングの中ではQSが唯一雇用のところを重視しています。

評価が高ければそれだけ大学での教育が良かったと言えます。

 

 

④Faculty Student Ratio (教員:学生比率)

学生数に対する教職員数の比率を見ます。

高いほど学生ひとりあたりが受けられるサポートが多いと言えます。

 

 

⑤International Faculty Ratio (外国人教員比率)

全教員の中で外国籍の教員がどのくらいいるかという指数です。3ヶ月以上在籍している方が対象です。

この比率を測る理由として、わざわざ国をまたいで働きたい人が多ければ多いほど、その大学には環境が整っていて魅力があるからです。

 

 

⑥International Student Ratio (留学生比率)

全学生の中で留学生がどのくらいいるかという指数です。3ヶ月以上在籍している方が対象です。

外国人教員比率と同じ考えで、わざわざ国をまたいで来る人が多いということは、その大学ネットワーキング、文化交流、その他色々な経験ができる環境が整っていて魅力があると言えます。

 

 

⑦International Research Network (国際研究ネットワーク)

どれくらい国際的に研究を行っているかという指標で、国外機関と共同執筆された論文の数で測ります。

 

 

⑧Employment Outcomes (雇用結果)

学生が卒業後のキャリアでどのような結果を出しているかを、2つのさらに細かい指数で測ります。

 

Graduate Employment Rate (卒業生雇用率)

卒業してから15ヶ月以内に報酬の出る仕事に就いた人の割合。フルタイム、パートタイムどちらも含みます。

 

Alumni Impact (卒業生のインパクト)

Alumni=卒業生がどれくらい社会にインパクトを与えているかを測る。ビジネス、政治、高等教育、チャリティなどでの「インパクトのある」卒業生について分析します。

 

 

⑨Sustainability (サステナビリティ)

主なランキングの中でQSが初めてこの指標を採用しました。

ただサステナビリティに貢献する姿勢だけではなく、実際に貢献した実績を加味して評価しています。例えば、卒業生による科学&テクノロジー分野での気候変動問題への取り組みや、SDGsに関連する研究のインパクトなどが見られています。

 

 


2024年版から加わった評価基準


9つの評価基準になったのは前回の2024年版からで、その前は6つの項目により評価をしていました。

2024年版からの評価基準

新しく追加された3項目はInternational Research Network(国際研究ネットワーク)Employment Outcomes(雇用結果)Sustainability(サステナビリティ)です。
 

この影響で、以前40%を占めていたAcademic Reputation(学術評価)が30%に変更されるなど、項目ごとの割合も見直されました。

 

 

By Subject: 科目ごとのランキング

QSでは大学別ランキングのほかに様々なランキングを作成しており、そのうちの一つに科目別ランキング(学部/専攻別)があります。大学選びの際に参考になるので簡単にご紹介したいと思います。

 

これまでお話ししている大学別ランキング上位の大学には、総合大学ではない大学も入っています。例えば、インペリアルカレッジロンドン、MIT、Caltechは理系専門大学(MITとCaltechは一部文系学部もあり)なので、文系のコースを勉強したい学生にとっては最適な選択肢ではありません。

 

大学としての順位や知名度を重視している人が多いですが、一番重要なのは実際に入りたい学部、勉強したい専攻がある大学の中で自分にあったところを見つけることです

 

 


5つの研究分野カテゴリー


科目は大きく5つの研究分野にカテゴリー分けされています。

  • Art & Humanities (美術&人文学)
  • Engineering & Technology (工学&技術)
  • Life Sciences & Medicine (生命科学&医学)
  • Natural Sciences (自然科学)
  • Social Sciences & Management (社会科学&経営学)

 

Art & Humanities (美術&人文学)

この分野では1位 ハーバード大学、2位 ケンブリッジ大学、3位 オックスフォード大学となっています。

※2024年版の情報です

 

Life Sciences & Medicine (生命科学&医学)

1位 ハーバード大学、2位 オックスフォード大学、3位 ジョンズホプキンス大学です。

ジョンズホプキンス大学は大学別ランキングでは28位ですが、医学系の分野では3位となっています。この結果からもわかるように、大学によって特定の研究分野に長けている場合も多いです。

※2024年版の情報です

 

 

Best Student Cities: 学生都市ランキング

もう1つQSが発表しているランキングで触れておきたいのが、学生都市ランキングです。学生やその家族にとって、滞在する都市がどれだけ安全で住みやすいかは大事ですよね。

各都市の評価は6つの項目から算出されています。

  • University rankings (大学ランキング)
  • Student mix (学生構成)
  • Desirability (魅力度)
  • Employer activity (雇用主の活動)
  • Affordability (経済的負担)
  • Student view (学生からの評価)

 

 


ロンドンが最強の学生都市


2025年版で見事1位になったのはロンドンで、4年連続で1位という結果となりました。

今回参加した約1500もの教育機関のうち、ロンドンの大学が大学ランキングに18校ランクインしています。その中でもTOP10にはインペリアルカレッジロンドンとUCLの2校が入っています。

国単位ではなく1都市でこれだけの大学が評価されているのは素晴らしいです。

 

 

 


2位 東京、3位 ソウル


東京が2024年版と2025年版で2年連続2位を獲得しています。今回3位のソウルは過去4年間安定して2位または3位を獲り続けています。

上位3都市に共通する点としては、1都市に多くの大学が集まっていることが挙げられます。これが、都市全体としての評価に繋がっていると予想できます。

世界大学ランキングでは日本の大学は国際性が足りないと説明しましたが、東京には英語のコースがある大学が多く存在します。帰国子女や留学生も多く通う大学としては上智大学、国際基督教大学(ICU)、早稲田大学などが挙げられます。

東京ではないですが、地方にある大学の国際化が進んでいて、立命館アジア太平洋大学、大阪女学院大学、関西外国語大学、宮崎国際大学、創価大学、京都外国語大学などがタイムズのランキングで高い評価を得ています。

留学生の受け入れを増やす政策を強化できれば、さらに評価を上げられる余地は十分にありそうです。

 

 

海外トップ大学で学ぶメリット

<strong>Maki</strong>
Maki

インペリアルカレッジ卒業生としてメリットを一つだけ挙げるなら「人」です。世界各国から優秀な学生が集まるので、お互い切磋琢磨し合ったり、色んな文化に触れるので視野が広がります

 

仲が良かった友達の中には香港、シンガポール、スペインなど様々な国籍の人がいて、卒業後も連絡を取っています。世界中に繋がりができると、旅行に行った時などに再会してご飯を食べるというような楽しい思い出も増えます。

 

そして、キャリアの面でもみんな実績を残しています。新卒で入社した会社で着実にキャリアを積み上げている人、スタートアップに転職をして頑張っている人など、尊敬できる仲間がいることは幸せなことだと思っています。

 

 

イギリス大学の出願プロセス

英国大学の出願は9月から始まります。UCASというポータルを使って全ての大学に書類を提出します。この記事を書いているのは7月ですが、夏休み中にしっかりリサーチをして最適な大学を見つけられるようにしましょう。

出願でとても大事なPersonal Statement(パーソナルステイトメント)には志望動機や今まで行った職業体験や課外活動について記入します。インターンシップやボランティアといったことも夏の期間にできるだけ行い、出願に備えましょう。

 

 

 


 

いかがだったでしょうか?

3年〜6年通う大学なので、各種ランキングを参考にして自分のしたい研究ができる大学を見極めてください。みなさんのご活躍をお祈りしています!

 

  

この記事のもとになっている動画はこちらからご覧いただけます!

【世界大学ランキング徹底解説!!】東京大学の順位は? イギリスとアメリカが強すぎる…QS 2025年版(2024年6月発表)

 

 

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