世界2位の大学インペリアルカレッジロンドン!留学情報と学生の声
Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)は、イギリス・ロンドンで120年近く続く歴史ある大学です。2025年の世界大学ランキングでは世界2位に選ばれ、入学難易度がかなり高いトップ校です。
STEMBと呼ばれる理系分野とビジネス特化の大学で、ノーベル賞受賞者や偉大な学者たちが学んできたように、高い研究力が強みです。今回はインペリアルカレッジロンドンを詳しくご紹介し、実際に通った留学生たちの貴重な生の声もお届けします!
インペリアルカレッジロンドンの学部と学費
インペリアルカレッジロンドンは、理系とビジネスに特化した大学です。STEMBとは、以下5つの分野の頭文字が合わさったものです。
S: Science(科学)
T: Technology(技術)
E: Engineering(工学)
M: Medicine(医学)
B: Business (ビジネス)
理念は「To be useful(役に立つ存在であること)」。科学を通して、社会のためにより良い未来を作ることを目指しています。
留学生向けコース費用は、学部によって年間で約720万円〜1020万円で、イギリス国内大学の平均的な学費よりも高めです。4つの学部と学費を以下にまとめました。
学部 | 専攻・研究施設 | 留学生学費 (年間) |
Faculty of Engineering (工学部) | ・航空宇宙工学 ・バイオエンジニアリング ・化学工学 ・土木・環境工学 ・コンピューティング ・ダイソン・デザインエンジニアリング学科 ・地球科学・資源工学 ・電気電子工学 ・材料工学 ・機械工学 | £40,940 約778万円 |
Faculty of Medicine (医学部) | ・脳科学 ・免疫学・炎症学 ・感染症学 ・臨床科学研究所 ・代謝・消化・生殖学 ・国立心肺研究所 ・公衆衛生学 ・外科・がん学 | £37,900 – 53,700 約720万円 – 1020万円 |
Faculty of Natural Sciences (自然科学部) | ・化学 ・数学 ・物理学 ・生命科学 ・環境政策センター | £39,100 – 41,650 約743万円 – 791万円 |
Imperial Business School (インペリアル・ビジネススクール) | ・ファイナンス ・マネジメント・起業学 ・経済学・公共政策 ・マーケティング ・アナリティクス・オペレーション | £39,100 約743万円 |
※1ポンド=190円で計算しています。最新のコース費用については大学ホームページからご確認ください。
インペリアルカレッジロンドンには奨学金制度がありますが、ほとんどはイギリス現地生向けです。日本人が対象の奨学金を出している団体には柳井正財団、笹川平和財団、Tazaki財団などがあり、学業成績が優秀な学生へ積極的な支援を行なっています。
最新大学ランキング
こちらでは、インペリアルカレッジロンドンの世界ランキングとイギリス国内ランキングにわけてご紹介するとともに、分野別のランキングもご紹介していきます。
世界大学ランキング・イギリス国内大学ランキング 2025年版
世界大学ランキング |
・QS世界大学ランキング ヨーロッパ内1位 世界ランク2位 ・THE世界大学ランキング ヨーロッパ内3位 世界ランク9位 |
イギリス国内大学ランキング |
・QS世界大学ランキング 1位 ・タイムズ&サンデータイムズグッドユニバーシティガイド 6位 研究の質では1位 卒業後の就職における「University of the Year(年間最優秀大学)」受賞 ・ガーディアンユニバーシティガイド 5位 卒業後の見通しでは1位 ・コンプリートユニバーシティガイド 5位 ・デイリーメールユニバーシティガイド 1位 |
分野別ランキング
以下のランキングからわかるように、インペリアルカレッジロンドンの多くの分野が、世界、イギリス国内ともに高い順位をつけています。なかでも、医学・健康科学は世界、イギリス国内ともにトップ5に入っています。
QS世界大学ランキング (分野別) | 生物科学 10位 化学工学 9位 数学 10位 機械工学 9位 医学 7位 石油工学 6位 |
THE世界大学ランキング (分野別) | コンピューターサイエンス 3位(イギリス) 8位(世界) 工学 3位(イギリス) 12位(世界) 生命科学 3位(イギリス) 13位(世界) 医学・健康科学 3位(イギリス) 4位(世界) 物理科学 3位(イギリス) 14位(世界) |
ガーディアンユニバーシティガイド (イギリス国内) | 航空宇宙工学 1位 化学工学 5位 土木工学 2位 コンピューターサイエンス&情報システム 4位 電気電子工学 8位 地球・海洋科学 8位 一般工学 4位 機械工学 1位 医学 3位 数学 3位 |
インペリアルカレッジロンドンはどこにある?

インペリアルカレッジロンドンのメインキャンパスは、ロンドン中心部に近い西側のKensington(ケンジントン)エリアにあります。ケンジントンはロンドンのなかでも治安が良く、高級感あふれる洗練された人気エリアです。賑やかさがありつつも、徒歩圏内には広大な公園もあり、ゆったりとした時間が流れています。
また、後述するWhite City(ホワイトシティ)キャンパスの開発も進められています。
まわりには有名博物館がたくさん
大学のまわりにはロンドンで指折りの有名な博物館も多く、最寄駅のSouth Kensington(サウスケンジントン)駅を降りると、観光客の多さにはびっくりするはずです。
【近辺の博物館リスト】

Natural History Museum, London(ロンドン自然史博物館)

Science Museum(科学博物館)

Victoria and Albert Museum(ヴィクトリア&アルバート博物館)

Royal College of Music Museum(王立音楽博物館)
どの博物館も、特別展示以外は入場料無料!それぞれには、世界から集められた大ボリュームの貴重な資料や展示物ばかり。見応えたっぷりで、すべてを網羅するには時間がいくらあっても足りません。
どれも大学から歩いてすぐなので、学習の合間にぜひ立ち寄ってみてください。
イノベーションと起業の拠点「WestTech London」
近年、インペリアルカレッジロンドンより西側のエリアで、新しいイノベーション地区が作られています。その一部、ホワイトシティエリアにはインペリアルカレッジロンドンの新しいキャンパスができました。
ホワイトシティのほか、イギリスの主要な都市を結ぶ鉄道が走るパディントン、オールドオーク&パークロイヤル。これらのエリアを含めて「WestTech London」と呼び、様々な企業とパートナーシップを組んで、最先端の科学技術を開発するプロジェクトを進めています。
インペリアルカレッジロンドンのサークル活動
イギリスでは、サークルのことをSociety(ソサエティー)といいます。インペリアルカレッジロンドンには、学生主催のクラブやソサエティーが350以上もあります。
スポーツやアート、音楽、カルチャーなど実に豊富!そのなかには日本に関するジャパン・ソサエティーも。メンバーは日本人学生はもちろん、日本に興味がある外国人もいます。

Rinkaさん
Japanese Society(日本人会)に1年目から入って、今年はComittee(委員)をやっていました。Secretoryといって事務的なことをやっていたんですけど、大変でしたね笑。イベントは月に2回を目標にして頑張りました。1回は飲み会に使って、もう1回はアイススケート行ったりボーリングしたり、ボートパーティーもやりました。
他の大学の学生との合同運動会もあったそうです。ソサエティーに参加することで、コミュニティーの輪が広がり、人脈作りにも役立ちます。
インペリアルカレッジロンドンの歩みと功績
1907年にできたインペリアルカレッジロンドンですが、実は基盤となったのは、1800年代に設立されたいくつかの理系教育機関です。それらが1907年に合わさって、インペリアルカレッジロンドンができました。

第一次世界大戦では、インペリアルカレッジロンドンでの研究成果が科学的進歩や発明に貢献し、戦争関連に携わった多くの学者が表彰されています。戦争を経て、イギリス国内で技術光学を発展させようという試みから、世界初の技術光学課程が作られました。
そこから王室のサポートも受けながら、続々と新しい学科や施設が作られ、2003年にはじめて学部制を導入し、現在の5つの学部の起点ができました。1908年から2006年まではロンドン大学に属していましたが、現在は独立した大学となっています。
卒業生にはノーベル賞受賞も
世界トップレベルの研究力があるインペリアルカレッジロンドンの卒業生には、ペニシリンを発見した、サー・アレクサンダー・フレミングや、ホログラフィーの発明者のデニス・ガボール、理論物理学者など14人のノーベル賞受賞者がいます。

科学者や技術者にとどまらず、政治的リーダーや大企業のトップなど幅広い分野で活躍する人物も、インペリアルカレッジロンドンで学んできました。
インペリアルカレッジロンドンにはどうしたら入れる?
インペリアルカレッジロンドンのアカデミックレベルはオックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)並み。特に理系では世界トップレベルです。入学難易度が非常に高く、AレベルA*A*Aや国際バカロレア(IB)40点ぐらいは普通。
日本からの受験者も増加傾向ですが、数学・物理・化学の得点力が決め手になります。
英語力と成績
専攻によって求められるレベルは変わりますが、入学に必要な英語力と学力はこちらです。
英語力(IELTSアカデミック) | ・スタンダード 総合スコア6.5以上(各セクション6.0以上) もしくは ・ハイヤー 総合スコア7.0以上(各セクション6.5以上) |
A-level | 最低AAA〜 |
国際バカロレア | 最低38〜 |
このほか、パーソナルステイトメント(志望動機書)や推薦状で、コースに対する興味や知識、ポテンシャルを測られます。
志望動機書はどう書く?
「なぜその専攻を志望するのか?」その理由をアピールするのがパーソナルステートメント(志望動機書)です。専攻への熱意や興味を持つようになったきっかけ、課外活動などを書きます。
適性についても見られるため、参加した大会の結果など、有利になるような成績は積極的に書きましょう。

数学は高校でいろんなコンペティションがあって、UKMT(Maths Challenge)という数学のテストで良い成績を取ってたので、そういうことを言いました。あと、ピアノで鍵盤を叩くと中の機械が動いて音が出る、弦がハンマーで叩かれて音が出る仕組みがあるんですけど、その仕組みを見て機械ってこういうふうに動くんだな、作るの面白そうだなっていうことを言いましたね。直接勉強からの興味じゃないけど、趣味の方からも繋がってますよ、みたいなことは言いました。
入学試験と面接
コースによってはテストが出され、そのあとに面接に招待されることがあります。Admissions test(入学試験)の種類は次のとおりで、どのテストを受けるかは志望するコースで違ってきます。
- Engineering and Science Admissions Test, ESAT(工学・科学入試テスト)
- Test of Mathematics for University Admissions, TMUA(大学入学用数学テスト)
- University Clinical Aptitude Test, UCAT(大学臨床適性テスト)
学部ごとのテストはこちらから確認できます。
テストで良い成績だった学生は、コースによって面接に招待され、対話式で約30分行います。ここでは、志望動機やコースを選ぶ理由、適性などが見られます。
卒業後のキャリア
2022年のデータをもとにした、インペリアルカレッジロンドン学部課程卒業生の動向によると、卒業後に学生が就職する分野の1位は医療・社会福祉の分野でした。続いて、専門・科学・技術活動、情報通信業、製造業が多くを占めていました。

また、就職した人の割合は60%で、次いで25% は学位取得、研修、または研究に従事、ほかには自営業やフリーランス、起業をする人もいます。

世界2位の大学で世界トップの理系を学ぼう
世界最高レベルの理系が学べるインペリアルカレッジロンドン。難易度はかなり高いですが、正規留学を果たした日本人留学の貴重な体験談には、合格の秘訣がたくさん詰まっています。
当社運営のYouTubeでは、インペリアルカレッジロンドンに実際に通っていた留学生のインタビュー動画も配信していますので、ぜひご覧ください!
また現在、インペリアルカレッジロンドンの学生が家庭教師となり、イギリス留学を目指す方のサポートを行なっています。実際に通っていたからこそわかる生の情報と知識、経験でほかにはない指導が強みです。ぜひお気軽にお問い合わせください。
インペリアルカレッジロンドンのウェブサイト:
