【世界大学ランキング9位】UCL(ユニバーシティカレッジロンドン)| 留学情報と学生の声
イギリス・ロンドンに初めてできた大学、 UCL(University College London)。歴史は長く、2026年には創立200年を迎えます。2026年の大学ランキングでは世界トップ9に選ばれました。イギリス国内では、地球環境や社会に配慮し、最もサスティナブルに強い大学としての評価も得ています。
学生数は5万人を超え、約半数はイギリス国外からの留学生と国際色が強い大学です。ロンドン内の17の教育機関が所属するロンドン大学の一部で、宗教や性別にとらわれない平等的な教育を特徴としてきました。
今回は、実際にUCLで学んできた日本人学生の声も交えながら、 UCLの大学留学情報をお伝えしていきます!
UCLで学べることは?学部と学費
UCLには11の学部に400以上の学部課程コースがあります。学費は年間で約523万円〜1,015万円です。学部とそれぞれの学費をまとめました。
学部 | 留学生学費 (年間) |
芸術・人文学 | £29,800 – £39,800 約566 万円 – 約756万円 |
数理物理科学 | £27,500 – £39,800 約523万円 – 約756万円 |
工学 | £33,000 – £43,500 約627万円 – 約827万円 |
社会・歴史科学 | £29,800 – £36,500 約566万円 – 約694万円 |
生命科学 | £33,000 – £39,800 約627万円 – 約756万円 |
建築環境学 | £33,000 – £36,500 約627万円 – 約694万円 |
脳科学 | £29,800 – £39,800 約566万円 – 約756万円 |
医学 | £36,500 – £53,400 約694万円 – 約1,015万円 |
人口健康科学 | £36,500 約694万円 |
法学 | £29,800 – £33,000 約566万円 – 約627万円 |
教育・社会学 | £33,000 – £36,500 約627万円 – 約694万円 |
※1ポンド=190円で計算しています。最新のコース費用については大学ホームページからご確認ください。
UCLには奨学金制度がありますが、ほとんどはイギリス現地生向けです。日本人が対象の奨学金を出している団体には柳井正財団、笹川平和財団、Tazaki財団などがあり、学業成績が優秀な学生へ積極的な支援を行なっています。
柔軟な教育スタイル
イギリスの大学は基本的に1つの専攻を1年生から学ぶというスタイルですが、UCLではリベラルアーツの学部もあり、専攻の枠を超えて主専攻と副専攻を組み合わせた学び方ができるのも特徴です。
Arts and Sciences
1年目に主専攻から3つ、副専攻から1つ選択
主専攻: 心理学系2つ+地理
副専攻: ミクロ経済

Haruhiさん
Arts and Sciencesの ‘Sciences’の部分は、私はHealth and EnvironmentというPathwayなのですが、もう1つSciences and Engineering(理工学)というPathwayもあります。後者のほうは数学、物理、エンジニア系とかプログラミング系の理系です。Arts and Sciencesの’Arts’はHumanities(文系科目)という意味なので文理融合型で、理系としてはそのようなモジュールがあります。
このArts and Sciencesの学部課程は3年間ですが、Year abroadという海外留学プログラムもあります。例えばコースで取る言語が中国語の場合、台湾留学ができるプログラムも。参加する場合は計4年で卒業になります。
最新の世界大学ランキング
UCLは世界大学ランキングで9位、イギリス国内では4位のトップ校です。分野別ランキングでも、建築や考古学、薬学を筆頭に高い評価を受けています。
世界大学ランキング
世界大学ランキング |
・QS World University Rankings 2026 9位 ・THE世界大学ランキング 2025 22位 |
イギリス国内大学ランキング |
・QS World University Rankings 2026 4位 ・THE世界大学ランキング 2025 4位 |
参考: https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings
分野別ランキング
世界ランキング QS World University Rankings by subject 2025 |
建築・建築環境学 1位 考古学 3位 薬学・薬理学 3位 地理学 4位 心理学 6位 医学 8位 生命科学・医学 9位 芸術・人文学 11位 解剖学・生理学 11位 英語英文学 12位 |
イギリス国内ランキング THE世界大学ランキング分野別2025 |
心理学 2位 芸術・人文学 3位 教育学 3位 法学 3位 ビジネス・経済学 4位 生命科学 4位 医療・健康 4位 物理科学 4位 社会科学 4位 コンピュータサイエンス 5位 工学 5位 |
参考: https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/by-subject
持続可能性ランキング
UCLは、環境、社会、企業としての健全さ(ガバナンス) への取り組みを評価する「QSサステナビリティ・ランキング2025」で、イギリスの大学の中でトップ、そして世界で5位になりました。「知識の共有」、「学生や社会の健康と幸せ」、「環境を守る活動」 の分野で特に高く評価されています。
例えば、UCLは過去10年で、二酸化炭素の排出を半分以上減らし、ゴミの量も大きく減らしました。2030年までには、排出量をゼロにすることを目指し、約4,000もの関連授業も提供。学生や講師たちの心の健康のケアにも注力しています。
UCLのキャンパスの場所

UCLのキャンパスは、ロンドン中心部と東ロンドンにあります。
メインキャンパスはロンドン中心部
約200年前からあるメインキャンパスは、Bloomsbury(ブルームズベリー)という、中心部ながらも緑が多く落ち着いたエリアにあります。最寄駅は、地下鉄Euston Square駅、Warren Street駅、Russell Square駅、Goodge Street駅を主に利用できます。
世界的に有名な大英博物館や、大英図書館が至近距離にあり、貴重な展示物や書物がかなり身近に!ロンドンで一番にぎやかなオックスフォードストリートやソーホーに近いにもかかわらず、ひと息つける公園がまわりにたくさんあるので、便利かつゆったりとした環境が魅力です。
東ロンドンのUCL Eastキャンパス
2012年開催のロンドン・オリンピック跡地、クイーン・エリザベス・オリンピックパークにあるUCL Eastキャンパスは2022年にできたばかりです。この辺りはオリンピック後、新しい文化地区・イーストバンクを中心に、東ロンドンを代表する活気ある場所に生まれ変わりました。
金融街カナリー・ワーフで学ぶ経営分野
工学部のマネジメントスクールでは、 今年新たに学部課程コースもCanary Wharf(カナリー・ワーフ)キャンパスで開講する予定です。
カナリー・ワーフはUCL Eastから南下したところにあります。シティに次ぐロンドン第2の金融街で、世界的に有名なメガバンクや大企業がオフィスを構えています。歴史的な建造物はあまりなく、高層ビルが建ち並ぶ近未来的な街カナリー・ワーフ。東京やニューヨークなど世界有数のビジネス街に似た雰囲気があります。

UCLの大学寮
UCLにはそれぞれのキャンパスに近い寮(Halls)があります。個室かシェア、部屋の広さ、食事が付いているかなど条件によって金額は変わります。オンラインでの申し込み時には、それぞれの寮とキャンパスの距離が表示されるので、予算と合わせて考慮してしてみましょう。
例えば、2人部屋で自炊、シャワー・トイレはシェアといったスタイルの寮は、空き状況にもよりますが1週間の家賃が£160(約3万円)〜です。※1ポンド=190円で計算しています。
最新の費用については大学公式ウェブサイトからご確認ください。

Haruhiさんの声
1年目は寮で、2年目から友達とフラットフェア(ルームシェア)をします。UCLの寮に申し込む時はフォームを記入するんですけど、その時に予算だったり、寮のどういう面を重視したいか、ソーシャルな感じがいいとか大学に近いのがいいのかとか、En suite(バスルーム付きの部屋)が絶対いいのかを入れます。その優先順位を付けるところもあったので、私は大学に近いという面を重視しました。
サークル活動(Society)
UCLはSociety(日本で言うサークル)も活発で、スポーツ、食、アート、ゲーム、起業、ファイナンスなど幅広いジャンルから選べます。他の学生と交流を深め、ともに楽しみ、講義のなかだけではできない挑戦やプロジェクトにも打ち込めるのが、Societyのいいところです。

自分の大学の学生に対して、いろんな海外でのボランティアやインターンシップを紹介します。UCLの中で海外のボランティアに行きたい学生がいれば、他の国のAIESECのSocietyと連携して実際に送り出す手伝いをします。
Japan Society(日本人会)もあり、日本人学生のほか日本文化に興味がある多国籍の学生が参加しています。
起業家育成トレーニング
UCLでは、過去5年間で学生から400以上のスタートアップが生まれています。ワークショップを通じて、マインドセットからビジネスの立ち上げ、リスク管理、マーケティングまで網羅的に学びます。起業したい人はもちろん、そうでなくても起業家的な考え方がつくことで、今後のキャリアに大きく役立ちます。
UCLの歴史と有名な卒業生
UCLはロンドンで最初の大学で、1826年からの長い歴史を経て2026年には創立200年を迎えます。最初はLondon University(ロンドン大学)として創立されましたが、1836年に大学連合としてのロンドン大学ができ、そこに所属するカレッジとして現在のUniversity College Londonとなりました。
その頃の保守的なオックスフォード大学やケンブリッジ大学に対して、 UCLは早い段階から学問の自由を重視してきました。宗教に関係なく学生を受け入れた初めての大学かつ、男性と対等に女性に学位を与えるなど、平等の先駆け的な存在でもありました。
UCLが生んだノーベル賞受賞者は32人。日本の有名な政治家、初代内閣総理大臣・伊藤博文や、小泉純一郎元首相もUCLで学びました。


UCLの受験情報・入学要件

UCLの学部課程に進学するためには、A-level(イギリスの大学入学資格)やIB(国際バカロレア)のスコアを提示します。しかし、日本の高校生はそれらを証明できないケースが多いため、ファウンデーションコースと呼ばれる大学準備コースが一般的な入口とされています。
UCLの学部課程準備コース・Undergraduate Preparatory Certificates(UPC)
UCLの学部課程準備コースは計1年間で、その後3年間の学部課程へ進み、計4年で卒業となります。学部課程準備コースへの出願で求められる高校の成績は、平均3以上、学部課程コースに関連する科目で4以上です。数学をUPCで選択する場合のみ、数学1と2が必須です。
証明する英語力は、希望する学部課程コースによって変わりますが、IELTS総合6.0〜7.0です。そのほか、推薦状や志望動機書、コースによってはポートフォリオを提出し、テスト、面接へと進みます。
A-levelとIB(国際バカロレア)の成績要件
UCLの学部課程進学のために求められるA-levelのスコアは、コースによりますが、A*A*AからABBの範囲と難易度が高めです。学部課程コースで必要な各A-levelスコアに値する(IBDP)国際バカロレア・ディプロマのスコアは、大学の公式サイトで確認できます。
AレベルとIBDPの比較目安例:
A-level | IBDP |
ABB | 総合34ポイント(3つのハイレベル科目でそれぞれ16ポイントを含む) |
A*A*A | 総合40ポイント(3つのハイレベル科目でそれぞれ20ポイントを含む) |
卒業後のキャリア
UCLの卒業生は多方面で活躍しており、医療や経営コンサルタント、ビジネス、IT業界と幅広いです。近年の就職先の例では、イギリスの医療サービスNHS、英国政府、Amazon、アクセンチュアなど。また、学部課程卒業生の年収の中央値は約£34,000(約646万円)と伝えられています。

Rankoさん
まだあまりどういう形で公共政策に携わるかというのは模索中ではあります。例えば官公庁など実際に行政で働くというのも1つですし、シンクタンクやコンサルティング系の公共セクターで何かしらの形で日本の公共政策に携われたらいいなと考えています。バチェラー(学士)を終えて大学院に行く選択肢も、どちらも並行して考えています。
UCLのキャリアサポートでは、学生の就職活動を支援しています。履歴書の書き方や面接対策など、応募プロセスから、まだ進路を決めかねている人への相談も受けています。
UCLで「未来を変える学び」を
UCLの設立当初からの「誰もが学べる」というオープンな理念は、今も息づいています。世界中から集まる多国籍で多様な仲間とともに、UCLで輝かしい未来への一歩を踏み出しませんか?
世界的な学生都市ロンドンの中心で、最先端の知と自由な発想が交差するUCLだからこそ得られる体験があるはず。多文化に触れ、高水準の教育とフレキシブルな学びを最大限に活用し、理想の大学生活を実現しましょう!
当社運営のYouTubeでは、UCLに実際に通っていた留学生のインタビュー動画も配信していますので、ぜひご覧ください!
またUCL在学生含むイギリストップ大学の学生が家庭教師となり、イギリス留学を目指す方のサポートを行なっています。実際に通っていたからこそわかる生の情報と知識、経験でほかにはない指導が強みです。ぜひお気軽にお問い合わせください。
UCL日本人留学生Rankoさんのインタビュー記事:
UCL日本人留学生Haruhiさんのインタビュー記事:
UCLの公式ウェブサイト:
