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【キングスカレッジロンドン】学部情報から日本人卒業生のリアルまで

【キングスカレッジロンドン】学部情報から日本人卒業生のリアルまで

 

 

イギリス・ロンドンにあるKing’s College London(キングスカレッジロンドン)は、1829年創立の約200年という長い歴史を持つ大学です。学生数は約35,000人と大規模で、そのうち約43%が留学生と、とても国際色豊か。14人ものノーベル賞受賞者を世に送り出している名門校です。大学ランキングでは世界トップ40位以内、イギリス国内では10位以内にランクインし、特に看護や歯学の分野では世界トップクラスです。

 

今回は、キングスカレッジロンドンへの大学進学を目指したい人に向けて、日本人卒業生の声も交えてリアルに解説していきます!

 

 

キングスカレッジロンドンの学部と学費

キングスカレッジロンドンの学部は9つです。学費はそれぞれの学部やコースによって約485万円〜1106万円です。それぞれの学部と学費を一覧にまとめました。

 

学部・専攻学費
人文学£25,500 –  £35,800
約485万円 – 680万円
経営学部£30,000 – £35,800 
約570万円 – 680万円
法学£31,600 
約600万円
歯科・口腔・頭蓋顔面科学£35,800 – £58,200 
約680万円 – 1106万円
生命科学・医学£31,600 – £53,000
約600万円 – 1007万円
自然、数理工学£27,100 – £35,800 
約515万円 – 680万円
看護学・助産学・緩和ケア£31,600  約600万円
精神医学・心理学・神経科学£35,800 – £40,000
約680万円 – 760万円
社会公共政策学£27,100 – £35,800
約515万円 – 680万円
参考: https://www.kcl.ac.uk/faculties-departments

 

※1ポンド=190円で計算しています。最新のコース費用については大学ホームページからご確認ください。

 

1年目は主に上記の金額ですが、2年目以降値上がりするコースもあります。

 

キングスカレッジロンドンには奨学金制度がありますが、ほとんどはイギリス現地生向けです。日本人が対象の奨学金を出している団体には柳井正財団、Tazaki財団などがあり、学業成績が優秀な学生へ積極的な支援を行なっています

 

 

 

最新の世界大学ランキング

 

主要な2つの大学ランキング(QS世界大学ランキング・THE世界大学ランキング)から、世界、ヨーロッパ、イギリス国内、そして分野別の最新順位をご紹介します。

 

 


世界ランキング


  • 31位: QS世界大学ランキング 2026
  • 36位: THE世界大学ランキング 2025
  • ヨーロッパ内 8位: QS世界大学ランキング 2026

 

 


イギリス国内ランキング


  • 5位: QS世界大学ランキング 2026
  • 6位: THE世界大学ランキング 2025

 

 


分野別ランキング


世界ランキング
QS世界大学ランキング分野別 2025
看護学 1位
歯科学 4位
生命科学・医学 11位
政治学 12位
古典学・古代史 13位
地理学 14位
医学 15位
イギリス国内ランキング
THE世界大学ランキング分野別 2025
スポーツサイエンス 3位

会計・金融 4位
コミュニケーション・メディア 4位

考古学 5位
芸術・舞台芸術・デザイン 5位
地理学 5位
法学 5位
歴史学、哲学、神学 5位
言語学、文学、言語 5位
心理学 5位
社会学 5位

生物科学 6位
ビジネスマネージメント 6位
化学 6位
コンピュータサイエンス 6位
経済学・計量経済学 6位
教育学 6位
電気・電子科学 6位
一般工学 6位
地質学、環境科学、地球・海洋科学 6位
数学・統計学 6位
機械工学・航空宇宙工学 6位
医学・歯科学 6位
物理学・天文学
政治学・国際関係学 6位
参考: https://www.topuniversities.com/ https://www.timeshighereducation.com/

 

 

 


看護学は世界トップ


キングスカレッジロンドンの看護学は、長年にわたりランキング上位の常連ですが、2025年版QS世界大学ランキング科目別ランキングで、ついに世界1位を獲得しました。

 

同コースは、学部名(フローレンス・ナイチンゲール看護学・助産学・緩和ケア学部)にもなったイギリス人看護師フローレンス・ナイチンゲールがはじめた、世界初の看護専門の学校を経てできたものです。フローレン・スナイチンゲールは、19世紀の戦時中に多くの負傷者を助け、「近代看護の母」と呼ばれる存在として歴史に名を残した看護師です。

 

 

キングスカレッジロンドンのキャンパスの場所


ロンドン市内の5つのキャンパス


キングスカレッジロンドンのキャンパスはロンドン市内に5箇所あり、それぞれに学部や研究施設が設けられています。

 

King’s College London(キングスカレッジロンドン)のキャンパス

 

・Strand Campus(ストランド・キャンパス): ロンドン・テムズ川にほど近いこのメインキャンパスは、ほぼ街の中心部にあり大変便利な立地にあります。まわりには、有名ミュージカルを上演している劇場や、観光名所のセント・ポール大聖堂、中華街など人気スポットがひしめき合い、人通りの多い場所です。

 

ミュージカル・ライオンキングの劇場
かつての宮殿であり、現在はアート展示、イベント、ショップ、レストランなどが集まるロンドンの文化的ハブ・サマーセットハウス
ロンドンを象徴する歴史的大河・テムズ川の眺め

  

・Waterloo Campus(ウォータールー・キャンパス): 看護学・助産学・緩和ケア学部

 

・St Thomas’ Campus(セントトーマス・キャンパス): ウォータールー・キャンパスの近くにあり、医学・歯学教育が行われるほか、フローレンス・ナイチンゲールに特化した博物館も併設されています。

 

・Denmark Hill Campus(デンマークヒル・キャンパス): 精神医学・心理学・神経科学研究所

 

・Guy’s Campus(ガイズ・キャンパス): 生命科学・医学部、歯学・口腔・頭蓋顔面科学部、精神医学・心理学・神経科学研究所

 

卒業生Soさん
卒業生Soさん

KCLはキャンパスが街の中に散らばっていて、1つのまとまったキャンパスがあるわけではないです。メインキャンパスはStrand Campusといって、Holborn(ホルボルン)駅の近くにあります。そこにはDickson Poon School of Lawという法律の学校がついていて、主に文系のコースが入っています。理系はちょっと離れたLondon Bridgeという駅に学校があり、Waterlooにもキャンパスがあります。Oxbridge*みたいに、街全体に大学の建物が散らばっている感じです。

 

 


キングスカレッジロンドンはロンドン大学に所属


キングスカレッジロンドンは、複数の独立した大学が集まった大学連合「ロンドン大学」に所属しています。それぞれの大学は「カレッジ」と呼ばれ、入学審査や学位授与、運営は各カレッジで行なっています。そのため、「ロンドン大学」という名前の建物やキャンパスが一つだけあるわけではなく、ロンドン市内にある多くの名門大学が、共通の歴史的背景や一部の制度でつながっているイメージです。

 

 

キングスカレッジロンドンの大学寮

学部課程の学生向けの寮は、ロンドン各地に複数あります。個室かシェア、部屋の広さなど条件によって金額は変わりますが、1週間あたりの家賃は£155〜£519(29,450円〜98,610円)です。

 

※1ポンド=190円で計算しています。最新のコース費用については大学公式ウェブサイトからご確認ください。

  

卒業生Soさん
卒業生Soさん

僕はファウンデーションコースからキングスの学部に入学しました。初年度、ファウンデーションの時は寮に住んで、そこの友達と2年目の大学1年生からフラット(アパートメント)を借りてフラットシェアしていました。

寮は一人部屋でバスルームが付いていて、10人くらいの単位でキッチンとリビングルームをシェアする形です。部屋はほぼ寝るだけみたいな感じで、普段はみんなリビングルームに行って雑談したり、料理したりしていました。

 

(後編) キングスカレッジロンドンPPE(政治経済哲学部)卒業生に聞く – 大学生活と就活事情【留学生対談シリーズ】vol.3

 

 

課外活動

キングスカレッジロンドンでは定期的にスポーツイベントが開かれています。目指すは「ロンドンで最もアクティブな大学」!スポーツを通じて身体、精神ともに健康を保ちながら、学生と教職員の枠を超えて大学全体で交流を深めていく狙いがあります。

 

本気でスポーツに打ち込む学生も多く、過去にはオリンピック金メダリストも誕生しています。ランニング、ヨガ、水泳、球技など、実に豊富なメニューから好きなものをタイムテーブルから選び、好きな時に参加できる自由なスポーツプログラムがあります。

 

 

キングスカレッジロンドンの受験情報・入学要件

 

キングスカレッジロンドンの学部課程に進学するためには、A-level(イギリスの大学入学資格)や国際バカロレアのスコアを提示します。しかし、日本の高校生はそれらを証明できないケースが多いため、ファウンデーションコースと呼ばれる大学準備コースが一般的な入口とされています。

 

 


キングスカレッジロンドン付属のファウンデーションコース


キングスカレッジロンドンのファウンデーションコースは、希望する進路によって4つの分野から選べます

 

ファウンデーションコースの分野目指せる学位の例
Business & Economics
ビジネス・経済学
会計学・金融学
経営学
経済学・経営学
政治経済学
社会科学
Health, Life & Biosciences
健康、生命、生物科学
生物医科学
化学
地球規模健康・社会医学
心理学
スポーツ・運動医療科学
Politics, Culture & Social Sciences
政治、文化、社会科学
文化・メディア・クリエイティブ産業学
デジタルメディア・文化学
国際関係学
法学
政治学
社会科学
STEM & Natural Sciences
*STEM・自然科学
*Science(科学) Technology(技術)
Engineering(工学) Mathematics(数学)の頭文字
人工知能
コンピュータサイエンス
総合工学
自然科学
物理学
参考: https://www.kcl.ac.uk/international-foundation/programme

 

キングスカレッジロンドンの学部課程準備コースは計1年間で、その後3年間の学部課程へ進み、計4年で卒業となります。ファウンデーションコースへの出願で求められる高校の成績は、最終学年で平均4以上です(コースによっては特定の科目の成績が必要な場合があります)。

 

必要な英語力はIELTS総合スコア6.0以上かつ、すべての項目で5.5以上です。このレベルに達しない人は、通常のファウンデーションコースより少し長いコース期間を設けている、エクステンデッド・ファウンデーションを選択できます。その場合に証明する英語力は、IELTS 5.5(各項目5.0以上)です。そのほか、推薦状や志望動機書を提出します。

 

<strong>Maki</strong>
Maki

モアエデュケーションではキングスカレッジロンドンをはじめ、幅広いファウンデーションプログラムへの出願サポートを行っています。IELTS対策も含め、お気軽にお問い合わせください!

 

 

 


A-levelとIB(国際バカロレア)の成績要件


イギリスの大学入学資格A-levelや、世界共通の教育プログラムIBを習得している人は、スコアを提示することで学部課程に進学できます。レベルは専攻によりますが、ランキングで世界トップを獲った看護学のコースを例に挙げると、A-levelはBCC、IBは合計31点、または3つのHigher Level(HL)科目で合計14点です。

 

 

IBについて、キングスカレッジロンドン卒業生が詳しく解説しています!

 

 

 

卒業後のキャリア

近年のレポートでは、卒業生の90%以上の学生が高技能職に就いたと伝えています。各業界からの注目度も高く、積極的に採用したい学生がいる大学として、イギリスの140以上の大学のうち14位に選ばれました。調査対象になったのは、アクセンチュア、アップル、BBC、ゴールドマン・サックス、グーグル、IBM、メルセデス・ベンツ、NHS、ユニリーバなど世界の大企業揃いです。 

 

卒業生Soさんの就活体験談
卒業生Soさんの就活体験談

イギリス現地の企業への応募は、KCLにあるポータルを利用していました。結局日本で仕事をすることになったのですが、その会社とはオンキャンパスリクルーティングで出会いました。 

オンキャンパスリクルーティングは、大学に企業が来て採用活動をするものです。大学が主催しているものはイギリス現地の企業しか来ないのですが、Japan Societyが誘致しているものには日本の企業が来ます。海外進出や駐在をする、英語を使う機会がある会社がメインです。

他にもロンドンキャリアフォーラムといって、イギリスに日本の会社が来て説明会をしてくれるというのもあります。そういう元からある機会を利用して、就活を行いました。

 

Soさんは最終的に外資系のコンサルティング企業に就職されましたが、大学院進学も将来的に考えているそうです!

 

 

これからの世界をリードするキングスカレッジロンドン

世界の躍進のために、教育と研究の影響力でこれからも存在感を高めていくキングスカレッジロンドン。学生都市ロンドンの中心でグローバルな感覚を養いながら、未来のために何かしたい!そんな熱い想いを持つ学生を歓迎しています。

 

当社運営のYouTubeでは、 キングスカレッジロンドンに実際に通っていた留学生のインタビュー動画も配信していますので、ぜひご覧ください!また現在、インペリアルカレッジロンドンの学生が家庭教師となり、イギリス留学を目指す方のサポートを行なっています。実際に通っていたからこそわかる生の情報と知識、経験でほかにはない指導が強みです。関連記事も是非あわせてご覧ください。

 

 

キングスカレッジロンドン卒業生Soさんのインタビュー記事:

 

キングスカレッジロンドン卒業生Yukiさんのインタビュー記事:

 

 


 

キングスカレッジロンドンの公式ウェブサイト:

KBS_Icon_questionmark
King's is ranked in the top 10 universities in the UK (QS World Rankings 2021) and based in the heart of London. Wit...


 

この記事を書いた人
Haruna

語学留学をきっかけに渡英し、就労ビザの取得や結婚を経て、イギリスに移住して約20年。長年の在住経験を活かし、現地ならではの有益な情報をお届けします!

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