2025年から変わった!Personal statementの書き方を合格者が伝授|イギリス大学進学

こんにちは!モアエデュケーション代表コンサルタントMakiです。
この記事では、2025年から新しく変わったパーソナルステートメントについて解説しています。具体的に何が変わったのか、また何をどうやって書けばいいのかまでインペリアルカレッジロンドン卒の私が伝授しちゃいます!
パーソナルステートメントとは?
イギリスの大学出願とUCAS
パーソナルステートメントは、イギリスの大学出願ポータルであるUCASに提出するエッセイとなります。
これがとても重要と言われている理由は、同じ成績の出願者がいた場合、大学はこのエッセイを見てどの出願者を選考に進めるかというのを決めるからです。そのため、他の出願者との差別化を図るために良いパーソナルステートメントを提出する必要があります。
また、面接がある大学(イギリスの場合は多くない)やコースに出願する人は、面接でパーソナルステートメントに書いた内容を深掘りされます。なので、必ず自分の言葉で、何を突っ込まれても答えられるように書いていきます。
イギリスの大学はいつ出願するの?
入学の1年前にあたる9月からUCASの提出が可能となります。UCAS自体はそれより少し前にオープンされます。
2026年入学の出願のタイムラインがこちらになっています↓

今年は9月3日から出願が開始となっており、Year13/Grade12の生徒たちが出願を順次始めていきます。
Early deadline(早期出願)
1回目の締切はまず10月15日にあります。このアーリーデッドラインの対象大学はオックスフォード大学とケンブリッジ大学の2大学、大学関係なく対象のコースは医学部、歯学部、獣医学部になります。この理由としては、面接が11月〜12月頃に行われるからですね。
アーリーデッドラインの大学/コースに出願する生徒さんたちは、新学期が始まる前の夏休みからパーソナルステートメントのドラフトを始めていることが多いです。学校が始まったらすぐに先生やチューターに添削をしてもらうと時間に余裕を持って準備ができます。
その他のコースの出願期限
通常のUCAS提出期限は1月14日までとなっています。ただし、11月または遅くとも12月末までには提出しておくのがおすすめです。夏休みにドラフトを始めていなくても、9月に新学期が始まってから徐々に始めていき、10月には何回か添削を終えているのが理想です。
UCASからは5校まで出願が可能ですが、共通出願ポータルですので、志望校全てに同じ内容が提出されます。つまり、パーソナルステートメントも共通のものが提出されるので、出願先は一つのコースまたは似たコースに絞ることになります。
どうやってイギリスの大学に出願するの?基本情報から知りたい方はこちらの動画がおすすめ↓
パーソナルステートメント: 2025年からの書き方
3つのQuestionsと字数制限
旧フォーマットでは自由形式で、4000文字以内という条件のみでした。今回新フォーマットに変わったことによって「3つの質問」形式に変わりました。各質問で350文字以上という条件が追加されましたが、合計で4000文字以内というのは変わりません。

それでは、Question 1からQuestion 3までひとつずつどのように書けば良いのかを見ていきましょう。
Question 1: Why do you want to study this course or subject?
志望動機=自分が何を好きなのかを試験管に伝えるパートになります。

自分がパッションを持っているものはそれを好きになったきっかけが必ずありますよね。そして、好きなものは自然に調べると思うので、調べた結果こういう知識を得て、さらにそれを深掘りしたいから大学でこのコースを勉強するんだというストーリー仕立てにしていくのが上手な書き方です。
①パッション
まずはあなたが何にパッションを持っているのかというのを、パーソナルステートメントの冒頭に書きます。そうすることで、それを読んでいる面接官に「この人はこれが好きなんだ」と伝わりやすくなります。
②きっかけ(出来事や人からの影響)
その次は、それを好きになったきっかけを書きます。今まであった出来事で何がきっかけになっているか、もしくはロールモデルがいるのであれば、その人のことを書きます。
③興味を深めた過程&得た知識
これが一番重要になりますが、きっかけのところからどのように知識を深めていったのか、その過程を説明します。自主的に行った研究やリーディング(本や論文を読むこと)、講義に参加したことなど、自分が興味を深めたプロセスを書いていきます。
講義でよくあるのはTED Talksや、大学の中にはオンライン講義を提供しているところもあるので、そのようなものを聴いた経験は良い例です。対面で参加するセミナーでも全く問題ないです。

リーディングはほとんどの人がパーソナルステートメントに書くことです。本でもいいですし、ネットで見つけられるような文献や論文でも大丈夫です。
例えば、私は医学系に行きたかったので、それに関連する本の中から興味があるのもを何個かピックアップして読みました。最終的に書いた内容は、一番面白いと思った遺伝子のことです。
本の作者や題名もちゃんと出して具体的に書くのがポイントです。
大事なのは、参加したものをただ並べるのではなく、実際にそこで何を学んだか、そしてそれをさらに大学で深掘りしたいです、というところまで書くことです。
④どうキャリアに繋がるか
もし、すでにキャリアパスが決まっているのであれば、大学で勉強することがどう将来目標としているキャリアに繋がるのか、というところまで書くと良いでしょう。
例えば、機械工学を専攻したい人は、その先にエンジニアになるという目標がある人が多いかと思います。その場合は、こういう職業に就きたいから大学でこういうことを勉強して、そのキャリアを持った上でどういうことを成し遂げたいか、というのを話せるとプラスになります。
Question 1のポイントは「具体的な出来事や読んだ本の例を出すことで、あなたが持っているパッションの裏付けをする」ことです。
自分がやったことと知識を羅列するだけでは、あなたが大学に行かないといけない理由を試験管に伝えられません。必ずストーリー仕立てにし、「パーソナル」なことを書いてください!試験管はあなたのユニークな経験を知りたがっています。
Question 2: How have your qualifications and studies helped you to prepare for this course or subject?
学業面(学校での勉強や取った資格)において、どれだけ出願者が準備しているかというところが見られます。

A-levelの学校では必ずEPQ*が選択できます。EPQを選んでおくと、そこで研究した内容がそのままパーソナルステートメントに書けて一石二鳥なんです。オックスフォード大学の教授なども履修することを推奨しているので、EPQがある学校に通っている方はぜひ取り組んでみてください。
他にははアカデミックコンペティションの受賞歴があれば書きます。有名どころでいくとMaths Challenge、Maths Olympiadがありますよね。そのような数学系のものから、科学系のもの、最近ではビジネスコンテストも国内外にたくさん増えてきました。学校経由で参加できるものは積極的に参加してみて、そうでないものも時間があるうちにたくさん参加しておきましょう!
最後に、科目の学習で得た知識やスキルの中で「transferable skills」を書くことができます。専攻と関係ないことでは意味がなく、必ず大学での勉強にトランスファーできることを書く、というのに注意してください。
ここでのポイントもQuestion 1と似ていますが、評価されるのは実績そのものよりも、それが志望分野にどう繋がっているかです。知識やスキル羅列するだけではなく、それが志望分野を大学で勉強するためにどう役立つのかということを説明してください。
*EPQ=Extended Project Qualification、授業とは別で行う任意のプロジェクトで、A-levelの0.5科目分の資格が取れる。
Question 3: What else have you done to prepare outside of education, and why are these experiences useful?
学業以外の実績を書きます。課外活動や経験のところで、どれだけそれが大学での勉強の準備度を高めたか説明をするパートになります。

①ワークエクスペリエンス、インターンシップ、ボランティア
Work experience(職業体験)は、イギリス国内の学校や英国系インターナショナルスクールでは全生徒が行うものです。Year10またはYear11の時に、学校のターム中に1週間から2週間の期間が設けられているということも多いです。それだけ、実際の職場での経験は重視されています。
医学部に出願する方はワークエクスペリエンスは必須になります。医師は患者さんと向き合うことになるので、オンラインで参加できるものだけでは足りないのです。実際に病院で医師をシャドウイングをした経験や、介護施設などで働いて人をお世話する経験をしているかどうかが求められます。
モアエデュケーションの講師も勤めていただいている、ロンドン大学クイーン・メアリー校の医学生がこちらの記事で体験談を話しています↓
②私生活で責任を伴ったこと
私生活で経験したことの中で、何か責任を伴ったことがあれば書くことができます。例えば、家庭の中で何か出来事があり、あなたが中心となって解決をしていったことで、大学での勉強に関連性があれば書きましょう。
③趣味、その他の課外活動
今までやってきたスポーツやコミュニティ活動、またモアエデュケーションでもご紹介しているサマースクールといった短期コースに参加した経験があれば書きます。
④その他の資格や受賞歴
その他にアピールをしたい実績があれば書きます。チームのキャプテンになった経験や、前のパートで書かなかった資格・受賞歴などです。
経験をただ並べるのではなく、そこから得たスキルや成長が、出願するコースを勉強することにどう役立つのかということを説明してください。
まとめ: 良いパーソナルステートメントに仕上げるには?
意識すべきこと
パッションもあり、かつ知識もあることを伝えるのが一番大事です!
なぜ大学でこのコースを勉強することが自分にとって必要なのか、それを勉強するためにこういうことをしてきて、大学に行く準備ができています、ということを説明できると良いパーソナルステートメントになります。
パーソナルステートメントの添削は誰に頼めばいい?
ほとんどの生徒さんがまずは自分でドラフトをし、学校の先生に見てもらっています。不安な方や、オックスブリッジのようなトップ大学を目指す方は外部のチューターにお願いしているのをよく見かけます。
私たちモアエデュケーションでは、イギリスの大学に現役で通う講師が添削を行っています。パーソナルステートメントは個人的な出来事を書くエッセイですので、生徒さんひとりひとり書く内容が異なります。なので、最初のカウンセリングではしっかりとヒアリングをさせていただいています。
自分で仕上げるにしろ、外部サポートを利用するにしろ、まずは字数制限を気にせずに思いつくことを全部書くところからスタートしましょう。2ページ、3ページになってしまっても、あとから不要な部分を削ればいいので心配しないでください。
専攻とあまり関係のない経験は削っていき、もっとアピールできそうな部分は具体例を足して肉付けをしていきます。それを何回か繰り返し、あとは文法もチェックして完璧に仕上げていくという流れになります。
これから出願を控えているみなさん、頑張ってくださいね!
この記事のもととなっている動画はこちら:
モアエデュケーションのオンライン家庭教師
モアエデュケーションのオンライン家庭教師では、イギリス大学に現役で通う講師によるオンライン授業を行っています。毎年9〜10月はパーソナルステートメントの添削やAdmissions test(特定のコースの入学試験)の対策のご依頼を多くいただきます。
出願前に短期間のみサポートさせていただくことも可能ですが、ご利用いただいているほとんどの生徒様は、A-levelやGCSEの段階から長期的なサポートの方になります。それよりも前のYear 7くらいの生徒様もいらっしゃいます。Year 12までは試験対策や補習を行い、Year 13の9月が始まったらパーソナルステートメントお手伝いもするという形で、段階に応じて柔軟にサポートができるのが強みです。
さらに、担当につく講師は、なるべく生徒様が目指す志望校に通っている講師にしています。それが難しい場合もあるので、その場合は専攻が同じまたは近い講師をつけさせていただくことで、出願となった時により的確なサポートができるようになっています。
イギリスの大学を目指している方はお気軽にお問い合わせくださいね!
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